前話では、パターンを繰り返している心や体と、それに気が付くことができる意識の力について説明しました。それらは別の次元の存在であり、意識の側の視点で心身と関わっていくのがヨガ的アプローチ。そして、そのような視点は、普通のヨガをしているときに限らず、日常的にもすごく使えるものなのです。 たとえば、ダイエット中で食事をコント...
ヨガの道の話の記事一覧
前話で、私たちの行動の大半は無自覚であることについて書きました。それはつまり、身に付いているパターンを繰り返すだけであれば、明確な自覚がなくても、心身が勝手に動いてくれる、ということです。 たとえば、食事をするとき、手や口をどう動かしたらいいのか、そのパターンは体に身に付いています。だから、何か別のところに意識が向いて...
いま何をしていますか? そう聞かれたら、何をしているか分かりますよね? たとえば、スマホを手に持っているとか、ブログを読んでいるとか、歩いているとか、食事をしているとか。自分が何をしているかを認識すること、人間ならば誰にでも出来ることです。 では、今の心の動きはどうですか? 何を感じてますか? 何を考えてますか? 自分...
前話でヨガの八支則について触れましたが、どの段階においても共通して大切なポイントが「自分が感じていることへの気づきの意識」です。 ヨガのポーズ(アーサナ)で肉体を整えるとき。呼吸法で気を整えるとき。瞑想で心を整えるとき。いずれの場合も、常に心や体がどう反応しているかに気づき、その感覚をありのまま受け入れていく意識が大切...
前話では、瞑想をサマタとヴィパッサナーの視点で分類しましたが、今回はヨガの8支則の視点で、瞑想の段階を解説していきます。 ※ヨガの8支則は、ヨガの経典「ヨーガ・スートラ」が説いているヨガの実践方法であり、「ヤマ、ニヤマ、アーサナ、プラーナヤーマ、プラティヤハーラ、ダラーナ、ディアナ、サマディ」の八つからなります。ヤマ・...
ヨガのレッスンにマインドフルネスの瞑想を取り入れると、「瞑想と座禅って違うんですか?」と聞かれることがあります。日本は禅の影響が強いせいか、「瞑想=座禅」と思っている方が多いようです。でも、瞑想には色々なやり方があって、座禅はその中の一つに過ぎません。 同様に、マインドフルネス瞑想も、世の中にたくさんある瞑想の中の一つ...
「マインドフルネス」が広まってきたおかげで、瞑想の価値に気づき、実践する人がどんどん増えています。マインドフルネスについて、Wikipediaには、「今この瞬間の自分の体験に注意を向けて、現実をあるがままに受け入れることである」とか、「特別な形で、意図的に、評価や判断とは無縁に、注意を払うことである」という説明が載って...
瞑想の指導をしていて一番多い質問は、「瞑想すると雑念がわいて、無になれないのですが、どうしたらいいのでしょう?」というものです。この質問をしたくなる気持ち、分かる方も多いでしょう。 でもこの質問には、そもそもの勘違いが2つも含まれています。 その一つは「瞑想すると雑念がわく」ということ。瞑想したら雑念がわくのではありま...
幸せになりたい。人間なら誰もが思うこと。幸せになるために、どうしたらいいかを考え、それに向けて出来ることをする。あるいは、今やっていることが幸せな日常のために必要だと思って、それを一生懸命やる。ほとんどの人は、そうやって日々を過ごしています。 でも、その発想のベースは、幸せになるには何かが必要という考え。たとえば、お金...
前話の「変えようとするのではない。でもほったらかしにする訳でもない」という状態。これができると、封じ込められた感覚の解放が起こり、心や体は勝手に本来の状態に戻っていく。原理はとても簡単です。 でも実践は簡単とは限りません。それは多くの人にとって、今まで自分がやってきたこと(努力して、頑張って何かを成し遂げようとするアプ...