今この瞬間に自分が感じていることに気づき、それをありのまま、意識的にしっかりと感じること。そのような視点を持つことの意義は、「マインドフルネス」がメディアで取り上げられるようになって、多くの人が理解するようになってきました。でも、そのような視点は、ヨガをするならば当たり前に必須のことなのです。 ヨガは「いろいろなポーズ...
ヨガの道しるべの記事一覧
前話にも取り上げたように、ヨーガスートラには「ヨガとは心の作用を止滅することである」の後、「心の作用が止滅されたとき、純粋観照者たる真我は、自己本来の状態にとどまることになる」「その他の場合にあっては、真我は、心のいろいろな作用に同化した状態になっている」と書かれています。 このことを理解する上では、ボディ・マインド・...
前話の「意識の働き」のことが分かると、ヨーガスートラ(ヨガの経典)にあるヨガの定義「ヨガとは心の作用を止滅することである」が、すんなりと理解できます。意識の力で、心身の不要な働きを消していくのがヨガなのです。 現代のヨガは、アーサナと呼ばれるポーズをとることがメインで、エクササイズ的なものになっています。一方、もともと...
何年も前の話ですが、NHKの「ためしてガッテン」で「高所恐怖症が10分で治る方法」が紹介されたことがあります。恐怖はだんだん減少するので、10分程度怖い状態を維持すれば、恐怖を克服できるというもの。実際に、高所恐怖症の人を高い吊り橋に連れて行き、画板と紙を渡し、2分毎に恐怖のレベルを記録してもらったところ、全ての被験者...
前話では、パターンを繰り返している心や体と、それに気が付くことができる意識の力について説明しました。それらは別の次元の存在であり、意識の側の視点で心身と関わっていくのがヨガ的アプローチ。そして、そのような視点は、普通のヨガをしているときに限らず、日常的にもすごく使えるものなのです。 たとえば、ダイエット中で食事をコント...
前話で、私たちの行動の大半は無自覚であることについて書きました。それはつまり、身に付いているパターンを繰り返すだけであれば、明確な自覚がなくても、心身が勝手に動いてくれる、ということです。 たとえば、食事をするとき、手や口をどう動かしたらいいのか、そのパターンは体に身に付いています。だから、何か別のところに意識が向いて...
いま何をしていますか? そう聞かれたら、何をしているか分かりますよね? たとえば、スマホを手に持っているとか、ブログを読んでいるとか、歩いているとか、食事をしているとか。自分が何をしているかを認識すること、人間ならば誰にでも出来ることです。 では、今の心の動きはどうですか? 何を感じてますか? 何を考えてますか? 自分...
前話でヨガの八支則について触れましたが、どの段階においても共通して大切なポイントが「自分が感じていることへの気づきの意識」です。 ヨガのポーズ(アーサナ)で肉体を整えるとき。呼吸法で気を整えるとき。瞑想で心を整えるとき。いずれの場合も、常に心や体がどう反応しているかに気づき、その感覚をありのまま受け入れていく意識が大切...
前話では、瞑想をサマタとヴィパッサナーの視点で分類しましたが、今回はヨガの8支則の視点で、瞑想の段階を解説していきます。 ※ヨガの8支則は、ヨガの経典「ヨーガ・スートラ」が説いているヨガの実践方法であり、「ヤマ、ニヤマ、アーサナ、プラーナヤーマ、プラティヤハーラ、ダラーナ、ディアナ、サマディ」の八つからなります。ヤマ・...
ヨガのレッスンにマインドフルネスの瞑想を取り入れると、「瞑想と座禅って違うんですか?」と聞かれることがあります。日本は禅の影響が強いせいか、「瞑想=座禅」と思っている方が多いようです。でも、瞑想には色々なやり方があって、座禅はその中の一つに過ぎません。 同様に、マインドフルネス瞑想も、世の中にたくさんある瞑想の中の一つ...