人は「肉体と魂」が一体になったもので、肉体は魂の乗り物。私たちの本質である魂は、肉体を通して、この世でいろいろな経験をしている。そんな考え方を聞いたことがあるでしょう。

でも「肉体と魂」と言うとき、「心」はどこに行ってしまったのでしょう? 「肉体と魂」という表現を使うとき、心は魂に含まれているような感じがします。でも、私たちの命の本質的な部分と心は、イコールではありません。

命の本質が魂だとすれば、人は「肉体」と「心」と「魂」が三位一体になったもの。別の表現をすれば、ボディ・マインド・スピリットからなるのが人間です。

人はボディ(肉体)、マインド(心)、スピリット(魂)が三位一体になったものですが、それらは対等なものではありません。「ボディ&マインド」が対等で「スピリット」が別格。囲碁を例にたとえると「白石&黒石」と「碁盤」のような関係です。

つまり、私たちの本質である魂は、肉体と心を通して、この世でいろいろな経験をしています。魂の視点で見れば、肉体が乗り物であるように、心も乗り物であり、それらはこの世で様々な経験をするためのツールなのです。

肉体も心も、この世でいろいろな経験をするためのツール。そうだとしたら、それらはどんな風に使われているのでしょう?

もちろん、その答えは様々ですが、「引き寄せの法則」の視点から言えば、心はいろいろな出来事を「引き寄せてくるツール」であり、肉体は引き寄せられてきた物事に対して、「体が届く範囲で対応するためのツール」です。

肉体をツールとして活用することは、多かれ少なかれ、誰でも行なっていることです。でも、心をツールとして意識的に活用している人は、まだまだ少数派。「心をツールとして活用していますか?」と聞かれても、何のことか分からない人の方が多いでしょう。

でも心の力をちゃんと理解して、それを活用しようとしている人が、最近になって急激に増えてきています。心をツールとして活用する。それはつまり、引き寄せの法則を理解し、それを積極的に活用するということです。

一昔前まで、魂的なことを話題にするとき、「ボディ・マインド・スピリット」よりも、「肉体と魂(ボディ&ソウル)」という表現の方が、耳にすることが多かったように思います。それは、肉体が魂の乗り物という視点はあっても、「心も肉体同様に魂の乗り物であり、ツールの一つである」という認識に欠けていたからでしょう。

でも、その認識がどんどん変わってきています。引き寄せの法則を理解して、心の力を活用する人たちがどんどん増えてきています。

せっかく持っているツールを半分しか使わないで、何かと苦労が多い生き方をしていた時代。そんな時代はだんだんと過去のものになりつつあります。これからは、心と体の両方を活用して、不要な苦労をしない楽な生き方ができる人が増えてくるでしょう。

物質メインの世界から、心の力を積極的に活用する世界へと、人類の意識の大いなる変革(パラダイムシフト)が起こりつつあります。それは人間意識の進化のプロセスであり、それをリアルタイムで体験できる素晴らしい瞬間の真っただ中を、今の私たちは生きているのです。