(今回はいつもと違って、最近の取り組みや、それによる気づきについてのお話です)

新型コロナウイルスの影響で外出自粛が続く中、スタジオや教室で一緒にヨガができなくなりました。

でももちろん、ヨガは家で一人でできます。ヨガマットが敷けるほどのスペースがあれば十分。特別な道具も要らない。ただ体と心を感じて、淡々ポーズをしていけばいいだけです。

でもそれが難しい。たとえポーズを知っていても、毎日継続して取り組める人は少数派。普通は、どんなに良いと分かっていても、どんなにポーズを知っていても、一人ではなかなか続けられない。だからこそ、スタジオや教室で、みんなで一緒にヨガをしていたのです。

多くの人と集うことができない中、最近はオンラインでのヨガレッスンが広まっています。私もオンラインレッスンの提供を始めています。(追記:オンラインでのレッスンは2021年5月で一旦終了しました。再開するときには、本サイトで改めてお知らせします)

オンラインレッスンは、私にとっても新しい試みなので、他の先生のレッスンを受けたりして、勉強しながら進めているのですが、実際にやってみると、やはりスタジオでのレッスンとはだいぶ異なるものを感じます。

ヨガのポイントは、意識の使い方。そのことは、このブログでもたびたび触れていますが、オンラインレッスンは、スタジオでのレッスン以上に、受ける側の意識が大切。意識次第で、レッスンの効果に大きな差が出てしまいます。

スタジオでのレッスンの場合、ヨガがしやすいように、スタジオ内の環境はすでに準備されています。一緒に取り組む仲間の存在が常に感じられます。そんな状況だから、自ずとヨガに集中できます。

一方、オンラインレッスンでは、どんな部屋で、どんな雰囲気でレッスンを受けるかは、受け側次第。オンラインレッスンの効果を高めたいなら、いかにレッスンに集中する環境を作るかが大事なポイント。自分の暮らしている家の中に、ヨガに取り組む神聖な時間と空間を創り上げる意識。それがオンラインレッスンを受けるコツなんだと思います。

オンラインレッスンならではの良さの一つは、自分にとって快適な空間を自由に作れること。特に快適な温度に設定できるのは、大きなメリット。スタジオでのレッスンの場合、寒がりの人も暑がりの人もいて、温度の設定は結構難しいものなのです。

オンラインレッスンはBGMなしで行うスタイルが多いので、自分の好きな音楽をかけながら受講するのもいいでしょう。あるいは、お好みのアロマを炊くのもいいでしょう。スタジオレッスンの場合、アロマヨガにすることで、通常よりも料金が高く設定されている場合がありますが、オンラインなら、どんなレッスンでも簡単に、自分のお好みのアロマヨガにすることができます。

オンラインレッスンに参加するとき、たぶん一番大切なことは、カメラをオンにしておくことです。ほとんどのオンラインレッスンは、参加者側のカメラをオフにしての参加をOKにしています。でも、ヨガの効果を求めるならば、カメラは絶対にオンにすべきです。

レッスンのとき、他の参加者が自分の存在を感じている。自分も他の参加者の存在を感じている。だからこそ、一生懸命に取り組める。多くの人と一緒に取り組むことの一番のメリットは、そこにあります。それはスタジオでのレッスンでも、オンラインのレッスンでも同じ。カメラをオフにしてしまうと、その一番のメリットが無くなってしまいます。

オンラインレッスンにカメラオフで参加する人は、おそらく長続きしないでしょう。あるいは、もしそれで続けられるような方であれば、オンラインレッスンにお金を使う必要はありません。エクササイズDVDやYouTubeの動画で十分。それらを観ながら、一人でヨガをしていけるでしょう。

一方、エクササイズDVDやYouTubeの動画では継続できない。そんな方には、オンラインでのレッスンをぜひ活用して欲しい。オンラインなら、スタジオに行く手間もないし、しかも大半のオンラインレッスンは、スタジオでのレッスンよりも、料金が安くなっています。時間とお金をより有効に使え、手軽にたくさんのレッスンに参加しやすくなっているのです。

薬やワクチンが開発されて、人類が新型コロナを克服したとしても、世界はもとには戻らない。コロナ後の世界は、コロナ前の世界とはまったく違ったものになる。そのことを多くの人が感じていることでしょう。そのとき、以前のあり方に固執する人にとっては、つらい未来が待っているかもしれない。でも、新しい環境に順応していく人には、より明るい未来が待っていることでしょう。

新しい環境に順応する柔らかさ。ちゃんとヨガに取り組んできた人なら、柔軟さには秀でているはず。その柔らかさを活かし、コロナによる刺激を受け入れ、新しい世界への歩みを進めていきましょう。もちろんオンラインへの取り組みのその一つです。

激変する世界。その渦中をどう生きるか。
生き方としてのヨガ。今はまさにそれが問われているときなんだと思います。